防風庵跡

浄土宗の尼寺で、三宅城落城の後、三宅出羽守国村の8歳であった長女は、重臣牧治右衛門の長女とともに仏門に入って春慶尼、康阿尼となった。尼の辻に草庵を結んで「防風庵」と名づけ、父母を偲び三宅城の一族一門の冥福を祈った。

「防風」は中国より伝来の植物で、強い浜風から砂を守るので砂防風ともいう。はかない戦国領主の運命を砂にたとえ、これを守るのを、防風にこと寄せたのであろう。


最終更新日: 01/29/05