桐箱は気密性が高く、箱内部の湿度が一定に保たれるため、筆の保存に適した素材といえます。
 また他の木材に比べて隙間なく加工することができるので、防虫効果にも優れています。


ただ、桐は変色しやすい素材でもあります。光の強い場所に置いておくと、全体的に黄色がかって
 いきます。落ち着いた美しい色合いなので、気にはならないかと思いますが、湿度の高い場所では、
 赤紫色のシミのようなものができる可能性があります。これは桐に含まれる成分が湿気に反応して
 できてしまうようです。この赤紫色も、やがて全体的に落ち着いた褐色になっていきます。


色が変化しても、桐の特性である気密性、恒湿効果に影響はありません。色の変化を自然素材の
 風合いと受け取っていただければありがたいのですが、正面から見て、枠の部分にこの赤紫色が
 ついた場合、やはり目立ってしまい、気になるかと思います。お部屋に飾っておいて、著しく変色し
 てしまった際はご相談ください。ある程度は元の色合いに戻せるかと思います。


桐箱に収納した赤ちゃん筆をお選びいただく際は、桐箱が変色する可能性があることをご理解
 いただき、高温多湿の場所を避けてお飾りくださいますようお願いいたします。


桐箱に収納した赤ちゃん筆は、2015年4月よりご紹介しています。その時点で桐箱が変色する
 可能性があると明記していなかったことをお詫び申し上げます。(2016・7・6 記)
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